築古の戸建て。マンション価格が高止まりするなか、少額で入れる築古戸建て投資に注目が集まっている

「マンションはもう高くて手が出ない。少額で始めるなら、いっそ築古の戸建てのほうがいいのでは?」—— 最近こうした相談が増えています。

背景にあるのが中古マンション価格の高止まりです。都心の中古マンションは価格が高い水準を続ける一方で、 売り出し中の在庫が膨らんでいるとの相場指摘が各種報道で出ています(2026年8月時点)。 値段が上がりすぎて、買い手がついていきづらくなっているサインとも読めます。

この記事は、これから不動産投資を始める人・少額の自己資金で動きたい人に向けて、 ①いま相場で何が起きているか → ②区分マンションと築古戸建てはどっちか → ③今が築古の買い場と言える理由 → ④始め方 → ⑤費用と落とし穴 → ⑥次に読む記事 という意思決定の順に整理した「まとめ(ハブ)」です。結論から言えば、「値上がりを待つ投資」から「今の家賃で稼ぐ投資」へ、少額でも軸足を移せるのが築古戸建てです。

① いま相場で何が起きているか:マンション高止まりと在庫膨張

このセクションの要点は「マンション価格は高いまま、売り物は増えている。値上がり益を狙う投資はやりにくくなっている」ということです。

ここ数年、都心を中心に中古マンションの価格は高い水準を保っています。 一方で売り出し中の在庫が増えているとの相場指摘が出ており(各種報道・2026年8月時点)、 「高く買っても、次に自分が売るときに同じ値段で買ってくれる人がいるとは限らない」という不安が現実味を帯びてきました。

投資の観点で言えば、価格が高いほど利回り(投資額に対する家賃収入の割合)は下がります。 同じ家賃なら、物件価格が高いほど、手元に残るお金は小さくなるからです。 値上がり益(キャピタルゲイン)を前提にした区分マンション投資は、「これ以上上がるか」に賭ける難しい局面に入っている、と見るのが自然です。

※本記事は特定エリアの相場や将来の価格を予測・保証するものではありません。相場は時期・地域・物件によって大きく異なります。数値や最新動向はご自身で一次情報をご確認ください。本記事は投資判断を保証するものではありません。

② 区分マンションと築古戸建てはどっちか:性格の違い

このセクションの要点は「どちらが優れているかではなく、『少額で・今の家賃で稼ぐ』なら築古戸建てが向く」ということです。

区分マンションと築古戸建ては、そもそも投資の性格が違います。初心者がつまずかないよう、判断材料を整理します。

比較の切り口 区分マンション 築古戸建て
必要な自己資金価格が高く、まとまった資金が要りやすい数百万円の少額から狙える物件がある
利回りの傾向価格高騰で低下しやすい安く仕入れて直せば高めを狙いやすい
毎月の固定費管理費・修繕積立金が継続してかかる基本は自分の判断。積立金は無い
土地の資産性建物の一区画で土地は持ち分のみ土地ごと所有でき、最後は更地の選択も

区分マンションは管理を任せられて手間が軽い反面、価格が高く、管理費・修繕積立金という固定費が毎月出ていきます。 築古戸建ては手を入れる手間はかかりますが、少額で買え、土地ごと持てて、固定費をコントロールしやすいのが強みです。

利回りの考え方そのものに不安がある方は、まず 戸建て投資の利回りの目安はいくら?区分・アパートとの違い築古戸建ての利回り計算方法|表面利回りと実質利回りの違い で「表面と実質の違い」を押さえておくと、物件価格と家賃のバランスを冷静に見られるようになります。

リフォーム前の築古戸建ての室内。安く仕入れて直すことで利回りを高めやすいのが築古戸建て投資の特徴

③ 今が築古戸建ての買い場と言える理由

このセクションの要点は「『値段が高い区分の裏返し』と『空き家の増加』が、築古戸建ての追い風になっている」ということです。

今、築古戸建てに目が向く理由は、大きく3つに整理できます。

「マンションが高すぎて買えない」は、裏を返せば「値上がり待ちではなく、今の家賃で稼ぐ投資に切り替える好機」でもあります。 なぜ今の時代に空き家・築古が仕込み時と言われるのか、その全体像は 空き家900万戸で仕込み時?築古戸建て投資の始め方まとめ空き家問題は投資チャンスか|社会的意義と収益の両立 で確認できます。

ローンが組みにくいことを不利に感じる必要はありません。むしろ少額×現金だからこそ、 少額×現金で始める戸建て投資|属性に左右されない理由 で解説するように、会社員でも自営業でも同じ土俵で戦えます。なぜ築古戸建てに住宅ローンが向かないかは 築古戸建ての住宅ローン|なぜ組めない?現金購入との違い が参考になります。

④ 始め方:探す→買う→直す→貸すの順で動く

このセクションの要点は「いきなり物件を買わない。『探す→買う→直す→貸す』の順で、小さく1軒から始める」ことです。

「今が買い場」と聞いても、焦って値段だけで飛びつくと失敗します。次の順番で、無理のない1軒目を組み立てましょう。

築古戸建て投資 1軒目の進め方

1
探す
(相場観・エリア)
2
買う
(見極め・指値)
3
直す
(最低限で貸せる状態)
4
貸す
(客付け・運用)

各ステップの具体的なやり方は、次の記事にまとめています。順に読めば「1軒目を買うまで」の地図になります。

自己資金が数百万円なら、無理なく始められる進め方を 自己資金500万円で始める築古戸建て投資の始め方まとめ にまとめています。全体像をもう一段しっかり押さえたい方は、ピラー記事の 空き家投資の始め方|格安中古物件投資入門ガイド から読むのがおすすめです。

⑤ 費用と落とし穴:安さだけで飛びつかない

このセクションの要点は「『安い』には理由がある。物件価格だけでなく、直す費用と貸せるかまで含めて判断する」ことです。

築古戸建ては安く買えるのが魅力ですが、安さの裏にリスクが隠れていることもあります。初心者がやりがちな落とし穴を整理します。

やりがちな失敗 なぜ危険か
物件価格の安さだけで買う直す費用が膨らみ、総額では割高になることがある
再建築不可・私道の確認を怠る建て替えや売却で不利になり、出口が狭まる
旧耐震の建物を見極めずに買う耐震補強に想定外の費用がかかることがある
出口を決めずに買う売れない・貸せないと維持費だけがかさむ

こうした失敗の実例と回避策は ボロ戸建て投資の失敗例7選|築古戸建てで後悔しないための回避策 にまとまっています。買う前に必ず確認したいのが「再建築できるか」で、 再建築不可物件のリスクと見極め方|借地権・私道に注意築古戸建て投資の耐震リスク|旧耐震の見極めと補助金活用 をあわせて読むと、地雷を避けやすくなります。

そして買う前に「どう手放すか」まで決めておくのが、負動産化を防ぐコツです。売る・貸す・持ち続けるの判断軸は 築古戸建ての出口戦略|売るか持ち続けるかの判断基準 で整理できます。

⑥ 次に読むべき記事

マンションが高い今は、「値上がりを待つ投資」から「今の家賃で稼ぐ少額の築古戸建て投資」へ軸足を移す好機です。 次の記事で、1軒目までの各論を押さえていきましょう。

まとめ

中古マンションは価格が高いまま在庫が膨らみ、値上がり益を狙う投資はやりにくい局面に入っています(2026年8月時点)。 その裏返しで、少額から入れる築古戸建て投資の相対的な妙味が高まっています。

築古戸建ては、安く買って直し、今の家賃で稼ぐ投資。区分より手間はかかりますが、少額・現金で始められ、土地ごと持てる強みがあります。

大切なのは、焦って値段だけで飛びつかず「探す→買う→直す→貸す」を小さく1軒から回すこと。 マンションが高い今こそ、あなたの1軒目を落ち着いて仕込む好機です。